チップトレー等の特殊洗浄・クリーンスーツのクリーニングと滅菌処理

株式会社中部CIC研究所

クリーンウェア等の
超純水クリーニング

CIC

contamination
control
in cleanroom

ウエア・シューズ類のハイレベル洗浄で
クリーン環境の清浄度維持をサポートします

超純水クリーニング工程解説

クリーンスーツ類の一般的なクリーニング工程をご紹介いたします。
この工程をベースとして、ご要望によってあらゆるカスタマイズが可能です。

受入検査
お客様からお預かりした入荷品は、受入検査工程にて、数量確認と、検査基準に則った合否判定を行います。
特に、ポケット内に残留しているボールペン・紙片・クリップなどの異物は、他の衣類の汚染や破損につながるため、厳重に確認し、取り出します。
破れやホツレなどの損傷のある不具合品は、ご契約内容に基づき、そのまま返却か、補修の処置を行います。
要補修品は、そのまま洗浄してしまうと損傷が拡大し、発塵しやすくなってしまいますので、洗浄工程に受け渡す前に修理を済ませます。
予備洗浄
受入検査済みの衣類は、ステンレス製の洗濯機にて、汚れ落ちの確保と、劣化防止を考慮した運転プログラムにて洗浄します。

汚れが強い場合は、ポイント洗剤等を使った前処理を行い、仕上がりの平準化を図ります。
洗浄に使用する洗剤は、環境への負荷の少ない製品を選定しております。
超純水洗浄
ご指定の洗浄クラスに応じた、前処理を施した水を用いて本洗浄を行います。

洗浄に用いる超純水は、清浄度管理の指標として、16MΩ/cm以上の比抵抗値を維持するよう調整されています。
※電気抵抗の高さと、不純物の少なさは比例します。
除塵乾燥

乾燥に用いるエアは、気中のパーティクルを除去するために、高性能フィルター(HEPA・ULPA)ユニットを通して清浄化します。その後、加温し、ドラム式の乾燥機に流入させて乾燥します。

シューズ類のうち、安全靴のように重量があるものについては、回転乾燥時の衝突による劣化を防ぐため、置いた状態のまま乾燥できる「静置乾燥機」を用います。
検査・成型
乾燥の終わった衣類を外観検査し、所定の形にたたみます。
劣化が進んでいると、洗浄・乾燥時の摩擦でホツレや破れが生じる場合があるので、毛髪などの異物確認とあわせて、商品の状態をチェックします。

目視確認が困難な製品については、検査機器を用いて検査を行います。
検査後は、ご指定に応じて、単品、あるいは頭巾や手袋などの他アイテムとセットにして、脱気パックを行います。
包装・梱包
誤納品を防ぐために、内容物と外表示との整合に気をつけることは当然ですが、複数コンテナに分かれる大量納品の場合は、標識や置き場所を工夫して、適切にグループ管理を行っています。

施設・運用インフラ紹介

当社のクリーンクリーニングサービスをバックアップする側面支援要素をご紹介します。

純水製造装置
洗浄に用いる純水を確保するために、超純水製造装置システムを稼働させています。
市水や井水には、微量の無機物(塩類・重金属)、有機物、微粒子、微生物、菌類が含まれており、そのままでは当社の特殊洗浄には使えません。

これらを除去する為、活性炭ろ過→RO膜[逆浸透膜]→UV殺菌→CDI処理→CP→ファイナルフィルターというステップを経て、イオン類、TOC成分、微粒子、生菌を除去し、超純水をつくっています。
この超純水は、構内の配管を通じて、各ユースポイント(クリーンルーム内のCIC&SCCの超純水の使用場所)へ送られます。

当社の特殊洗浄サービスの品質を形づくる二大要素(水と空気)の一つを支える重要な設備です。
クリーンルーム
当社の特殊洗浄は、最初の受入検査工程を除いて、全てクリーンルーム内で行っています。

ミクロンレベルのパーティクル付着も許されない半導体製造や、細菌の繁殖が品質に影響を及ぼす製薬会社・食品加工にも見合ったスペックの清浄度(クラス)を維持すべく管理しています。
清浄度を維持する為、HEPA・ULPA高性能フィルターを通過させ、基準以上の循環風量を確保し、外部からの塵埃の侵入も防止するよう、差圧管理を行っています。
ルーム内は、塵埃の発生・付着や堆積を抑えるために、吸引式床・テーブルを備えています。また、作業要員やワークからの塵埃を侵入防止のための、エアーシャワー・パスボックス等の設備も設けています。
なお、清浄度管理の指針として、クリーンルームの清浄度規格であるISO14644-1を基準としています。
防虫等施設衛生管理
外部業者さんと協同して、社内の防虫シートを使用し日常点検を行い、防虫モニタリング調査を行っております。月単位で捕獲された虫を、モニタリングデータから現状を評価し、発生状態から駆除・対策を行います。
施設の不備や損傷部からの害虫の侵入箇所も点検して、随時対策を行っています。
ISO認証による品質管理/環境負荷管理
主要業務である洗浄工程における作業品質と、地球環境への負荷低減のために、国際規格であるISO9001(品質マネジメントシステム)とISO14001(環境マネジメントシステム)を取得しております。
登録番号:Q2225(品質) E0846(環境)
登録事務所:全社  本社 豊川工場・三重事務所・豊橋工場
登録範囲:
クリーンルーム用衣服、精密部品及び搬送ケース等の特殊洗浄

オプション解説

洗浄サービスとあわせてご利用いただけるオプションのご紹介です。

滅菌処理
洗浄後のクリーンスーツ類に対して、滅菌処理を行なうサービスで、主に製薬会社のお客様にご利用いただいています。

当社では高圧蒸気滅菌を採用しており、密封された装置内で、熱に強い安定な被滅菌物を、適切な温度および圧力の飽和水蒸気で加熱することによって微生物を殺滅させます。

加熱により、被滅菌物の深部にまで熱が素早く浸透して、耐熱性の芽胞形成菌を含め、すべての微生物を比較的短時間で確実に殺滅することができます。
また、材質劣化や変質なども比較的少ないとされている方法です。
ICタグ運用サポート

CICグループ独自のICタグクリーニング管理システムをご提供しております。

クリーンウェア類にICタグを取り付け、洗浄受け入れの都度、リーダーで読み取ることで、繊維の経年劣化の状況と商品の所在の把握が可能になります。

これらの情報は、WEBブラウザ経由でご確認いただけるようになっており、情報の速さ、正確さと運用面の手軽さで、多くのお客様にご好評頂いております。
発塵検査
クリーンウェア類の組織から剥離する、パーティクルの数と大きさ(μm・マイクロメートル)を測定する試験です。

専用のタンブラー型試験機に試験品を入れて、回転させることで摩擦を生じさせ、試験機に取り付けたパーティクルカウンターにて発塵量を測定します。(JIS-B-9923準拠)

検査により、未使用の新品に対する、試験品の劣化状態が把握でき、お客様の使用条件に基づいた、ウェアー更新計画の手がかりとしてお役立ていただくことができます。